2020/08/15

アートメーターは最近元気ないんじゃない?

 アートメーターは、「『絵を描いた!』『それが欲しい!』を繋げます。cm2(面積)で価格が決まる絵のお店」のコピーで有名な絵画売買サイト。

私は6年も前から絵の販売でお世話になっていますが、最近は賑わいが少ないように思うのです。

サイトのトップに「今までの販売総面積」(㎠)が表示されています。たまたま過去の画面イメージがパソコンに残っていたので、そこにあった数字を元に売上高を推計してみました。結果は…。

  • 2016年東急ハンズが運営していたときの年間売上高は、ざっくり3000万円。
  • 運営がthisisに替わって近年の年間売上高はざっくり1500万円。

なお、売上高の半分は画家報酬として支払われますから、残りがサーバー代や梱包発送の経費と運営会社儲けとなるはずです。なお、数値は、あくまでも勘ビュータを駆使してのいいかげんなものとご了解ください(フェルミ推定)。

このように売上高は往時の半分になっているようです。さらに東急ハンズの前にカヤックが運営していたときの売り上げはもっとあったかもしれませんね。売上減少の原因は、当然、ライバル会社の台頭によるものでしょう。

しかし、ライバル会社と言っても、たとえばEtsy(米国)の売上高が800億円だったり、メルカリ(日本)が350億円だったりしますから、なかなか厳しい状況があるわけです。

そうであっても、アートメーターは絵画販売のマーケットの中で強靭なブランドを確立していますから、これからも画家と買い手の間を繋ぐ役割を担い続けてくれるものと思います。


2020/07/22

インスタグラムで一番人気の絵を消しちゃった

最近描いた作品をインスタグラムに投稿しています。これまで投稿した23件のうち下の絵が「いいね」の数で一番人気なのですが、そのことに気がつかずに絵を消してしまいました。「薄汚い絵だな」と思ってのことです。惜しいことをしました。しかし、これに人気がある理由が未だに理解できません。私の好みは、世間とずれているのか。
 【追記】その後、別の投稿がこれをはるかに超える「いいね」を集めました。どうも「いいね」の数というのは、投稿した順序とか表示位置とかに関係あるようです。「いいね」の数で何かを判断するのは愚かなことのようです。[08/30]

2020/06/03

創造的プロセスとは(成り行きに)身を任せるプロセスである

こんな引用句があった。
The creative process is a process of surrender, not control. - Julia Cameron
[拙訳]創造的プロセスとは、(成り行きに)身を任せるプロセスであって、思いの通りにコントロールするプロセスではない。 ― ジュリア・キャメロン(アメリカ人教師、作家、アーティスト、詩人、脚本家、小説家、映画製作者、鳩の愛好家、作曲家、ジャーナリスト) 
その通りだと思う。実際のところ「こうやって、ああやって」と決めてからとりかかると、うまくいかない。考えがまとまる前に手が動いてしまうぐらいが丁度良い。

関連記事 →直観的技法とは何か

2020/05/25

アートメーターで販売を再開しました

絵の販売を2年半の間お休みにしていたアートメーターに新作2点を登録したところ、早速2点ともお買い上げいただきました。お買い上げいただきましたお客様、ありがとうございました。

販売をお休みにした理由はよく覚えていないのですが、きっと「芸術上」の難しい問題を抱えていたのでしょう。その後も変わらず絵を描いていたし、直接にお買い上げいただいたこともありましたけど。

ここに「なぜ絵を売るのか」を書こうとしたのですが、予想に反して長い話になりそうなので、別の機会にさせてもらうことにします。今回は近況報告まで。

Ai Yusuke

Ai Yusuke

2020/05/19

直感的技法とは何か

直感的技法(intuitive painting)という言葉を始めて見たのは、考えに考えてもなお描き進めないことに苦悩していた頃だった。「直観で絵が描けるのならいいなぁ」と思ったが、どうすれば直観を働かせるのか見当もつかない。座禅でもするのか。

2020/04/10

お気に入り画家:バスキア

The Strokes "The New Abnormal"
Apple Musicの画面を眺めていたら、やけにかっこいいアルバム・ジャケットが目に飛び込んできました。ロックバンド The Strokesの「The New Abnormal」とのこと(右図)。

「こんなすごいイラストをジャケットに使うなんて贅沢やなぁ」と思いつつ、目が離れません。調べて行くとこれはあのバスキア (Jean-Michel Basquiat) の作品と判明。どうりで凄いはずだわ。

彼の作品はどれも描き殴ったような筆致なんだけど、非の打ち所がないバランスがあります。じっと見ていると気持ちが落ち着いてくるよう。貫禄です。しかも、目を楽しませてくれるオブジェクトがいくつも散りばめられていて、見飽きません。何十億円での落札も納得。凄い人だったんですね。1988年に27歳で没。

2020/04/03

使用感想:オイルパステル

アクリル絵具とのミクストメディアに使うことを念頭に、私が使ったことのあるオイルパステルの4ブランドの感想を書いてみました。

カランダッシュ ネオパステル

ほどよい硬さ(柔らかさ)で様々な使途に対応できるオイルパステル界のスタンダード的存在。世界中で多くの画家がミクストメディアに使っています。全96色。

私の手元にある10年前に買ったスティックがたくさんあるのですが、それらは塩を噴いて表面が真っ白。オイルパステルの主成分であるワックスから滲み出て来た油が析出したものでしょう。しかし、問題なく使えます。使えますが、硬くなっているため、描画するとき出るカスが多いのが困ります。やはり、出来立てが良いようです。店頭で塩を噴いている品があるので、よく見て買いましょう。

2020/03/29

ミクストメディア(アクリル絵具+オイルパステル):バーニッシュ

アクリル絵具とオイルパステルのミクストメディアで描いた絵が完成したらどうすればよいかについて書いてみます。

オイルパステルは永久に乾かないので、そのままでは埃が付きやすいし、他の物を汚したりします。そこで…

2020/03/23

ミクストメディア(アクリル絵具+オイルパステル):基本編

オイルパステルはラフな塗り跡や、ソリッドでカジュアルな線が魅力の画材。これをアクリル画にも活かせないかと思ったとき、誰もが不安に思う疑問:
「水」と「油」とを一緒に使って大丈夫? 
について書いてみます。結論から言えば、全然大丈夫です。

2020/01/17

アクリルガッシュは貧者のカドミウム・レッドたりえるか

適度な透明度があるアクリル絵具は、下の色を活かした塗りにも、下の色を覆い隠す塗りにも綺麗に対応してくれます。しかし、たとえば赤や黄など、下の色に影響されやすい色を塗る時には注意が必要です。私は次のような対応策を使っています: 
  • 塗っては乾かすを塗膜が厚くなるまで繰り返す(ドライヤー使用) 
  • 一旦ホワイトを塗る。 
  • 高価で有害なカドミウム・レッド(カドミウム・イエローも同様)を使う。 
カドミウム・レッドを使うのが一番スマートですが、できれば避けたいところ。そこで、「隠蔽力が強い」と宣伝しているアクリルガッシュの赤(黄も同様)を買ってきました。結果は、確かに濃い。カドミウム・レッドのように下の色に打ち勝って発色してくれます。