2021/06/18

アクリル画:厚紙で作った支持体はいける

A637 by Ai Yusuke
アクリル画の支持体には、木枠キャンバス、木製パネル、キャンバスボードなどがあるけど、私はもっぱら厚紙。画材店で買った「白ボール」を裁断して使っています。

正方形のボードに描きたいのに正方形のはあまり売っていないのが自作しだした理由です。保管に便利というのもあるし、安いというのもありがたい。

厚紙ボードの作り方:

  1. 厚紙を目的とするサイズにカッターナイフで切断。
  2. 2枚を接着剤で張り合わせる。
  3. ジェッソを塗る。
貼り合わせるとき、2枚の厚紙の「目」が直交するようにすると、反りを最小限にすることができます。それでも2~3mm程度の反りはできるけど、額装するのに問題はありません。なお厚紙の目は、厚紙を軽く丸めようとしたときの反発力で分かります。反発力が強い方向が紙の目の方向です。

私はこの方法で、F0とか30cmX30cmなどなど様々なサイズの支持体を作ります。全紙サイズの厚紙なら最大F15が取れます。ただし、大きいサイズの場合、ペラペラ・フニャフニャが気になるかもしれません。額装してしまえばどうってことないのですが。

問題があるとすれば、紙ゆえの平滑な表面でしょうか。筆で塗り付ける絵具がかなり滑ります。キャンバスにはかないません。特に、下の色が見えなくなるほどの厚塗りをしたいときに困ります。でも、ドライヤーで乾かしながら2度塗りする一手間をかければOK。考えてみれば、あの高価な木製ボードに描くのと同じです。

何度も描き直したがために絵具がデコボコになった古いボードこそ宝物です。絶妙のテクスチャ―が得られます。モデリングペーストなどで予め凹凸を付けておくのも一考の価値あり。

余談ですが、段ボールはダメでした。濡れて一旦反ると戻らない強情さと、押すとすぐ凹む軟弱さが災いします。もちろん白ボールにも紙ゆえの弱さはあります。その点、防水べニア合板こそ最強でしょう。F6程度だと2mm厚で充分でした。枠のついた木製ボードと違って保管が楽だし。でも。紙のように簡単に切れません。

アクリル絵具は何にでも描ける絵具なのだから、(キャンバスに拘らず)身近な材料の中から探してみるのも面白いのではないでしょうか。