2020/04/03

使用感想:オイルパステル

アクリル絵具とのミクストメディアに使うことを念頭に、私が使ったことのあるオイルパステルの4ブランドの感想を書いてみました。

カランダッシュ ネオパステル

ほどよい硬さ(柔らかさ)で様々な使途に対応できるオイルパステル界のスタンダード的存在。世界中で多くの画家がミクストメディアに使っています。全96色。

私の手元にある10年前に買ったスティックがたくさんあるのですが、それらは塩を噴いて表面が真っ白。オイルパステルの主成分であるワックスから滲み出て来た油が析出したものでしょう。しかし、問題なく使えます。使えますが、硬くなっているため、描画するとき出るカスが多いのが困ります。やはり、出来立てが良いようです。店頭で塩を噴いている品があるので、よく見て買いましょう。

セヌリエ オイルパステル

濃厚で柔らかい。ネオパステルと同様、ミクストメディアに用いている画家は多いようです。全115色。

擦りつけると画面にグイグイ食い込んでいきます。その手ごたえが快感。下の色を隠す力が強いから(不透明色の場合)色面を積み上げるように描けます。凹凸が激しい画面にも比較的擦れが少なく描けます。塗り込めばアクリル絵具と見間違えるほどのフラットな色面に。

油分が多いためか、定着するフィキサチーフには専用のものが必要です。他社のフィキサチーフでは歯が立ちません。ただし、アクリル絵具やバーニッシュを上に塗ることに問題ありません(筆者の独自研究)。

私はとても素晴らしい画材だと思うのですが、ちょっと高価なのと取り扱い店舗が少ないため、ネオパステル(上記)で満足することにしています。

追記:ネオパステルのように購入後数年で潮を噴いたり硬くなったりしません。しかし、箱入りセットのプラスチック仕切り板を見事に溶かすのです。他社にはない特別な溶剤が含まれているのでしょうか。ちょっと不気味。

ホルベイン オイルパステル

とても柔らかい。太目の角型スティック。脂っこくて、その分こころもち透明を感じます。複数の色を練り込むようにする技法に向いているのかもしれません。紙のラベルがついていないのは、横向きにしたりしてワイルドに塗り込めるようにということでしょう。油彩絵具とのミクストメディア?に向いているのかも。全100色。

購入後数年で油分が抜けてカスカスに変質してしまったので全部捨てました。使わずに置いておくのが悪いのです。特に夏場など裸のスティックを握ると盛大に手がベタベタに。これをきらって使わなかったのですが、今思えば私の用途に合う画材かもしれません。

ぺんてる オイルパステル

とても硬いです。細身の角型スティック。「チョークアート」に最適らしいです。私には使いこなせないです。全49色。

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