2019/02/12

お気に入り画家:田中一光


田中一光
ハード・エッジ・ペインティングと称している自分の絵が「ほとんどグラフィック・デザインやないか」と気が付いた今日、日本でのグラフィック・デザインの草分け 田中一光先生を思い出しました。

一度お目にかかったことがあります。アップル社のマックでデジタルによる印刷物制作が台頭してきた頃でした。名刺交換で「マックでやっています」と言っちゃったのです。先生は、マック大嫌いだと後で知りました。

当時は、色指定のための番号札を貼り付けた図を示して印刷工場で製版してもらうのがグラフィック・デザインの制作方法。何人もの職人の手を経て製版し、でっかい機械を回さないと自分の作品が目に見えないというなんとも大掛かりな工程です。

インクをまともに紙の上に乗せるだけでも大変なのに、作品にメッセージを込め美を追求するのは並大抵の技ではありません。

今思うと、先生が嫌いだったのはマックではなく、技も心もなくマックを引っ提げてデザインの世界になだれ込んできた人間だと思います。

さて、お目にかかったその日、私以外の人たちと穏やかに情熱ある語りでデザイン談義をされました。同席したデザイナーによると、マックを使っているのは先生に内緒とのことでした(先生はご承知ですけど)。

WikiPedia 田中一光

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