犬などが縄張りを主張するためにオシッコをかけて回るのを「マーキング」と言いますが、アートの「マーキング」も同様「自分らしさが見て取れるマーク(印)を付けること」です。ここでマークとは、絵具の筆跡やパステルの線の揺れ具合などを指します。たとえば、ゴッホの筆跡は、彼であることが直ちに分かる超有名なマークというわけです。
さらには、丸や線など「わざと」描き加えたものもマークと言います。下の例をご覧ください。
黒、白、赤の線描がマークです。ベターとした色面が線描のマーキングと対比する様が絶妙ですよね。
このように、複雑さを加えて絵に深みを与える方法としてマーキングが盛んに行われています。難しい技術が必要であるわけがなく、わざわざ「技法」と呼ぶ程のものではないのでしょうが、便利な技として覚えておいて損はないはずです。「ここいらでいっちょマーキングやったろか」という感じで⋯。
なお、マーキングで使う画材としては、アクリル絵具はもちろんのこと、鉛筆やオイル・パステルなど様々です。しかし、一番人気は(日本が生んだ世界の)Poscaかもしれません。
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