2019/03/17

抽象画の技法―マーキング

先日、抽象画を描くのに重要な技法としてレイヤリング技法を紹介しました。その続きとして、マーキング (Marking)を取り上げます。これも海外のお絵描き指南サイトで知った用語です。

犬などが縄張りを主張するためにオシッコをかけて回るのを「マーキング」と言いますが、アートの「マーキング」も同様「自分らしさが見て取れるマーク(印)を付けること」です。ここでマークとは、絵具の筆跡やパステルの線の揺れ具合などを指します。たとえば、ゴッホの筆跡は、彼であることが直ちに分かる超有名なマークというわけです。

さらには、丸や線など「わざと」描き加えたものもマークと言います。下の例をご覧ください。

黒、白、赤の線描がマークです。ベターとした色面が線描のマーキングと対比する様が絶妙ですよね。

このように、複雑さを加えて絵に深みを与える方法としてマーキングが盛んに行われています。難しい技術が必要であるわけがなく、わざわざ「技法」と呼ぶ程のものではないのでしょうが、便利な技として覚えておいて損はないはずです。「ここいらでいっちょマーキングやったろか」という感じで⋯。

なお、マーキングで使う画材としては、アクリル絵具はもちろんのこと、鉛筆やオイル・パステルなど様々です。しかし、一番人気は(日本が生んだ世界の)Poscaかもしれません。

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