東京ステーションギャラリーで開催の「アドルフ・ヴェルフリ 二萬五千頁の王国」展に行ってきました。20世紀初頭、アウトサイダー・アートが注目を集めるきっかけとなった画家です。
凄いです。鉛筆で稠密に描かれた絵は、画集で眺めたのとまるで違う迫力。見ていて飽きないです。じっと見ていると、絵の中に引きこまれるよう。
画家は自身が妄想世界で遊ぶために夥しい数の絵を描きました。「売るために」描いたという絵も展示されていましたが、そちらはこじんまりしていて、つまらないです。妄想世界の中で自らのエゴを充足させる行為の方が、金を得るための行為よりも、はるかに大きいエネルギーが出るようです。
絵を描く衝動の何であるかに思いを馳た美術展でした。いずれにしても、芸術は煩悩の成せる技。
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