2016/05/21

お絵描き入門:アクリル絵具も一番(続き)

油彩絵具もいいけど、アクリル絵具もいいですよと書きました。
お絵描き入門:アクリル絵具も一番
もう少し、アクリル絵具を掘り下げてみます。

油彩絵具の方が「使い方がオーソドックス」、アクリル絵具は「ちょっと慣れが必要かな」というのが私の感想です。ただし、「強いて違いを探せば」ということで、「だからどうした」というものではありません。乾燥時間に差があることに着目して使い分けるのが良いと思います。

アクリル絵具の特徴を書きますと⋯

乾くとカサが減る

絵具の中の半分は水。それが蒸発して硬化するので、塗られた絵具は「乾き痩せ」します。油彩絵具の場合は、空気中の酸素で油が酸化して硬化するため、カサが減りません。もし、絵具が盛り上がっていたり筆跡がくっきりついた絵を目指すのなら、これは問題になりそうです。アクリル絵具の場合は、絵具をいくら盛り上げてもペシャンコ。モデリング・ペーストなどで盛り上がった下地を作ったり、絵具に混ぜ合わせたりといったひと手間が必要です。ただし、こういうひと手間は、油彩絵具でもやりますから、「アクリル絵具ならでは」というものではありません。

乾くと色が暗くなる

ほんのわずかですが明度が低くなります。描いていて戸惑う事があるかもしれませんが、慣れれば問題ありません。乾くと暗くなる原因は、牛乳のように白色に乳化して水に分散しているアクリル樹脂が硬化して透明になるから。リキテックス社から暗くならないと称するアクリル絵具が販売されているようですが、高価ですし必要性を感じないので、私は普通の絵具を使用しています。

支持体を選らばない

油彩絵具の場合は、表面が凸凹してないと絵具が滑ってくっついてくれません。また、油シミが出るので目止めしてあるものでないとダメ。よって、描けるのは専用のキャンバス地だけ。しかし、アクリル絵具の場合は、固着力が強いので平滑な紙を始めガラスや金属でも大丈夫。乾いても柔軟なので薄い紙や皮革にも。

水溶性ならでは

後片付けが少々簡単という以外、水ゆえの特別なメリットはないように思うのですが、なぜか気持ちは楽ですね。水道からいくらでも出て来る極めて馴染みが深い液体だからでしょうか。

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