2021/04/26

配色の良し悪しは「面積」で決まる

綺麗な色のハーモニーを作るためにはどういう取り合わせが良いのか、あれこれ悩む。音楽では「和声学」という理論に基づいて音を選べば必ず妙なるハーモニーになることが保証されている。美術にもそんな理論があれば良いのだが…

それがないんだよなぁ。でも、こんな原理があるようだ。
色には「合う・合わない」の組み合わせはない。どんな色の組み合わせも「合う」。ただし、各色の面積の比が最適化されている必要がある。
つまり、どんな色を持ってきて組み合わせても良いが、面積の割合が適切に調節されていなければならない。「どんな色を持ってきても良い」と聞けば「そりゃ楽だわ」と思ってしまうが、どっこい、面積比を調整しなければならないのだからかえって難しい。

例えば、青色の背景に赤色の四角を描いた時で、色が調和していないと判明した場合を考える。この場合は次のいずれかの策を取ることになる。
  • 色を変える(形は同じまま)
    • 四角または背景のいずれか または、両方の色を塗り直す
  • 形を変える(色は同じまま)
    • 赤色の面積を増やす―四角の大きさを大きくするか、同じ色の物体を描き加える
    • 青色の面積を増やす―四角の大きさを小さくする
留意したいのは、使う色を同じにしたままでも調和させる策が存在すること。ともすると「色がおかしいな」と見て取るとすぐ色を塗り替えようとするが、そうじゃない(もちろん、色を変えた方が良い場合もある)。

極端なことを言えば、描き進むうちに面積比はどんどん変化するから調和の具合も変わっていく。結構面倒。当然のことかもしれないけど、絵の中では「色」と「形」は一体なのだと思う。

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